【別れた 実感ない】夢みたいで信じられないのは心が正常な証拠|回復への3ステップ

「さよなら」と言われたあの日から。時計の針は動いているのに、自分の周りだけ空気が止まっているような。

3日経っても、まだどこかで「おはよう」のLINEが届く気がしている。涙すら出ない自分に対して、「私って冷たいのかな?」「本当は彼を好きじゃなかったの?」と不安になっていませんか。

大丈夫。その感覚は、あなたの心が必死にあなたを守ろうとしている証拠です。

今のあなたは、決して冷淡なのではありません。今はただ、あまりにも大きな衝撃から自分を切り離しているだけ。

今回は、別れの実感がわかない理由を心理学の視点から紐解き、今のあなたに必要な「心の過ごし方」をお話しします。

1. 別れた実感がわかないのは、心が「防衛機制」を発動しているから

別れた直後に現実感がないのは、あなたの心が正しく機能している証拠です。

感情のブレーカーが落ちている状態

今のあなたの状態は、家で電気を使いすぎて「ブレーカーが落ちた」状態と同じです。

一度に大きな悲しみや絶望が流れ込むと、心という回路は焼き切れてしまいます。それを防ぐために、脳が一時的に感情の供給をストップさせているのです。心理学ではこれを「防衛機制」や、一時的な「解離(かいり)」と呼びます。

「悲しくない」のではなく「悲しみすぎて壊れないように、一時停止している」だけ。

焦らなくていい。

フロイトが提唱した「否認」という心の盾

心理学の父、ジークムント・フロイトは、人間が受け入れがたい現実に直面したとき、それを無意識に拒絶する「否認」というメカニズムを提唱しました。

「これは悪い夢だ」「明日になれば元通りだ」と脳が信じ込もうとするのは、あなたの心が今の現実を処理するための十分な準備ができるまで、時間を稼いでくれているのです。

(もし今のあなたが、普通に仕事に行けていたり、ご飯を食べられていたりするなら、それはこの「盾」があなたを守ってくれているおかげです。)

脳が「緊急モード」に入っている

米国心理学会(APA)の急性ストレス反応の解説によれば、大きなショックを受けた直後は、脳の扁桃体が過剰に反応し、現実感を失うような感覚(離人感)を覚えることがあります。

これは野生動物が敵に襲われた際、痛みを感じにくくして逃げ延びようとする生存本能に近いもの。1990年代に行われた心理学的調査でも、極度のショックを受けた被験者の約70%が「現実味がなく、映画を見ているようだった」と回答しています。

あなたは今、人生というサバイバルの真っ最中にいます。動悸がしたり、ふとした瞬間に自分の手が自分のものでないような感覚になったりしても、それは正常な適応反応です。

2. 「夢みたい」な感覚から少しずつ現実を受け入れるプロセス

「実感がない」という停滞期は、いつまでも続くわけではありません。少しずつ、解凍するように現実はやってきます。

連絡が来ない日常が「小さな実感」を積み上げる

今はまだ、彼の名前がスマホに表示されないことに慣れていないだけ。

1週間、2週間と時間が経ち、週末を一人で過ごす経験を繰り返すうちに、心は少しずつ学習していきます。「ああ、本当にいないんだな」という事実は、一気に受け入れるのではなく、パフェをスプーンですくうように、少しずつ消化していくのが一番ダメージが少ないのです。

(たまに勢いよくすくいすぎて、キーンと心が痛む夜もあるかもしれませんが。)

感情が戻ってきたときが、回復の始まり

数日後、あるいは数週間後。何でもない瞬間に、急に涙が止まらなくなる時が来ます。

例えば、スーパーで彼が好きだったドレッシングを見つけた時。コンビニのレジ横の肉まんを見て、半分こした記憶が蘇った時。

その時、ようやくあなたの「感情のブレーカー」が上がります。涙が出るのは、あなたが現実を受け入れる準備が整ったという記念日です。その時は全力で、子供のように泣いていい。

周囲と比較して「私っておかしい?」と自分を責めない

友達が失恋して即座に号泣しているのを見て、「私は薄情なのかな」と思う必要はありません。

悲しみの表現方法は人それぞれです。すぐに爆発させるタイプもいれば、じわじわと数ヶ月かけて染み出すタイプもいます。

あなたは、あなたのペースでいい。

3. 【HowTo】実感がわかないショック期を乗り越える5ステップ

心がフワフワして現実逃避してしまいそうな時、着実に地面に足を着けるためのステップをご紹介します。

Step 1:今の感覚を「正常反応」だと認める

まずは「実感がわかないのは、脳が自分を守ってくれているからだ」と自分に言い聞かせてください。冷たい人間だと自分を責めるのをやめる。これがすべての始まりです。

Step 2:身体の感覚に意識を戻す

離人感(自分が自分でない感覚)が強い時は、冷たい水で顔を洗う、温かい飲み物をゆっくり飲むなど、五感を刺激してください。今、自分が「生きている」ことを体に教え込みます。

Step 3:無理な「現状確認」をストップする

「本当に別れたの?」と彼にLINEしたくなるかもしれません。しかし、今は脳がパニック中。連絡しても、冷たくあしらわれて余計に傷つくだけです。スマホを置いて、物理的に距離をとりましょう。

Step 4:今の気持ちを「外在化」する

ノートでもスマホのメモでも構いません。意味不明な罵倒や、「まだ好き」という矛盾した気持ちをすべて書き出します。心理学で「筆記開示」と呼ばれるこの手法は、書き出すだけでストレスが40%軽減されるという研究結果もあります。

Step 5:ルーティンだけを淡々とこなす

「明日からどうしよう」と未来を考えず、次の30分のことだけ考えます。「顔を洗う」「歯を磨く」「服を着る」。ロボットのように作業として日常生活をこなすうちに、脳が少しずつ現実のスピードに追いついてきます。

4. 実感がない今の時期に「やってはいけない」こと

心がフワフワしている今は、判断力が著しく低下しています。後悔しないために、以下のことは避けてください。

無理に「前向き」になろうとする

「早く次の恋を探さなきゃ」「自分磨きしなきゃ」と焦る必要はありません。

心が骨折している状態でフルマラソンを走るようなものです。今は前を向く時期ではなく、ただ「横になって嵐が過ぎるのを待つ」時期。

今は、止まっていい。

お酒や過食で無理やり感情を引き出す

実感がわかないもどかしさから、依存性の高いもので心を満たそうとするのは危険です。

お酒で無理やり泣いたり、暴飲暴食で気を紛らわせたりしても、翌朝にはさらに深い虚脱感が襲ってきます。今の「凪(なぎ)」の状態を、そのまま受け入れてあげてください。

人生の大きな決断を下す

仕事の退職、高額な買い物、SNSのアカウント削除。

「今の生活をリセットしたい!」という衝動に駆られるかもしれませんが、今は脳が「緊急事態宣言」を発令中。平常時のあなたなら選ばない選択をしてしまう可能性が高いです。

大事な決定は、1ヶ月後の自分に預けましょう。

まとめ:あなたは今、心の修復を待っているだけ

「別れた実感がわかない」というのは、決して悪いことではありません。

それは、大きな悲しみからあなたを守るための、脳が用意してくれた「心の避難シェルター」です。シェルターの中にいる間は、無理に外に出て嵐に打たれる必要はありません。

実感がわかないからといって、あなたが彼を愛していなかったわけではないし、あなたが冷酷なわけでもありません。

時が経ち、シェルターの扉を開けても大丈夫だと思えるまで、ゆっくり休んでください。

大丈夫。あなたは壊れていません。ただ、心が少しだけ、お休みを欲しがっているだけなのです。


FAQ:よくある質問

Q1. 別れた実感がないまま1週間経ちました。病気でしょうか?A1. 全く病気ではありません。数日から数週間、現実感がわかないのは心理学的に「ショック期」やフロイトが提唱した「否認」と呼ばれる正常な反応です。大きなストレスから身を守るための本能的な防御反応ですので、焦らずに自分のペースで過ごしてください。

Q2. 振られたのに実感がわかず、復縁のことばかり考えてしまいます。A2. 現実を受け入れるのが辛すぎるため、脳が「復縁」という希望を見ることで心のバランスを保とうとしています。今は無理に現実を直視しようとせず、まずは自分自身の生活リズムを整えることに集中し、心が落ち着くのを待ちましょう。

Q3. 彼と別れた実感がないのに、急にパニックに襲われることがあります。A3. 意識では実感がわかなくても、無意識下ではショックを受けているため、身体症状として現れることがあります。これを急性ストレス反応と呼びます。パニックになったら深く呼吸をし、足の裏が地面についている感覚を確認するなど、五感に意識を戻してください。

Q4. 周りが「早く忘れなよ」と言うのが苦痛です。A4. 周囲の励ましが重荷になるのも、今は無理はありません。あなたは今、心の深い傷を負っている状態です。「まだ整理がついていないから、そっとしておいてほしい」と伝え、無理に明るく振る舞うのをやめて、自分の心を守ることを優先してください。

Q5. どのくらいで「別れた実感」が湧いてくるのでしょうか?A5. 個人差がありますが、一般的には2週間から1ヶ月程度で徐々に現実味が帯びてくると言われています。ただし、記念日などのきっかけで急に実感が湧くこともあります。時間の経過とともに、必ず心は現実を処理できるようになります。

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